ことばひとひら ~つーさんの妄想日和~

流されながら、向き合いながら、感じたモノを一片のコトバに

ブログを始めました ~私にとって「書く」ということ~

改めて「ブログ」を始めてみることにしました。

「メディア」ではなく「ブログ」として、
自分の感じたことなどを自分の「ことば」で書きためていきたい。

言葉にすることが、今の私には必要だと感じたからです。

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そもそも、なぜ「ことば」か。なぜ「書く」なのか。

ちょうど2016年3月にFacebookへ投稿した文章が
私にとっての「書く」「ことば」を表しているので、
そのまま書き抜きます。

「私は、話すのが得意ではありません。」


こう言うと、意外に思う人も
いるかもしれません。

 

でも、やっぱり話すのは苦手です。


「プレゼンうまい」と言われることも、
新歓の時期になるとあります。


直接会って話すとき、
頷きながら、食い入るように
聞き入ってもらえることもあります。

 

でも、それは
私の語りがうまいのではなく、
「聞き上手」なのだと思うのです。


みんなが「聞き上手」だから、
こちらも気分を乗せて話せる。


本当に、これだけです。


もし、反応がないとテンパっちゃうし、
反応があっても話し過ぎてしまいます。


それに、相手の頭の中と
自分の考えていることが
ちゃんとはまっているかいつも不安です。


その点、私は書くほうが好きです。


私の文章を書くスピードは
決して速くありません。
むしろ、遅いぐらいではないでしょうか。


でも、それだけ時間をかけて
相手のことを考えている。


プレスリリースを書くときも、
Facebookにちょっとしたコラム投稿する時も、
メールを流す時も。


私の頭の中には
誰かの顔があります。


全てが、ちょっとしたラブレターです。


爆発的な、衝撃的な熱量は
話しているときの方が
与えられるかもしれません。


でも、書いているときの方が、
長く続く、相手のことを考えた
優しい情熱を込められている。
そんな気がするのです。


文章を書くには
話すよりも時間がかかります。


推敲し、編集すると
たった数行でも思っている以上の時間が
かかります。


その時間は、
誰かのことを想っている時間。


その人のことを想った分だけの
優しさと熱量を込められている。


そう、思います。


もちろん、
コミュニケーションの基本は
対面だと思います。


メールよりも電話の方が
すぐに確認を取れることも沢山あります。


でも、やっぱり文章が好きです。


「想った分だけ、相手に伝わる」


この心持ちで書ける人になりたいな
と思っています。 

実は、今までもいくつかのサービスを転々としてはいました。

本腰入れて行うにあたり、wordpressと悩んだのですが、
継続すること・とにかく言葉にすることに注力しようと思い、
よりスマホからも投稿しやすいはてなブログを選択しました。

今までは続かなかった各種ブログやメディアも
「お金をかければさすがに続けるだろう!」と思い
有料アカウントへ。

これはただの自身へのプレッシャーなので
特にブロガーになろうという意図ではありません(笑)

思ったこと、読んだ本や観た映画、参加したイベント、
アレルギー対応やグルメ、写真。
何でもかんでも投稿していきます。

ブログのコンセプトは特にありません。
ただ自分の心を書き写していく、そんな感じです。

時々フラッと訪れて
気楽に「こんなこと思ってるんだな」と読んでいただければ幸いです。

そして、時々「あぁ、分かる!」や
「新しい視点だ!」といったものを
読んでくださった皆さまにも感じていただければ
これほど嬉しいことはありません。

まずは、目標 週1投稿。
暖かく見守っていただけると嬉しいです。

<追記>
昨年更新した別のブログの記事を移転していますが、
PCで見ると写真サイズがおかしくなります。
スマホから見てもらえば正しいサイズで見れます。
後々解決していきます。

まずは何よりスタートして継続すること!

音がなくても"聴こえる"音楽。無音の58分間『LISTEN』

「No Music, No Life」タワーレコードの有名なコピー。

私たちの生活は「音楽」にあふれています。この曲を聞くと、あの時を思い出す。そんな一曲がある方も多いのでは?

でも、もし音が「聞こえなかったら」……。 そうしたら「音楽」はなくなってしまうのでしょうか?

耳が聞こえない人たち(聾者)の世界を体験できるアートドキュメンタリー映画『LISTEN』を観てきました。

きっかけは、HEAPS media

そもそもこの映画を知ったきっかけは、Facebookで見かけたHEAPS mediaの投稿でした。

HEAPS media公式Facbeookスクリーンショット
>HEAPS media公式Facbeookスクリーンショット

本当の意味で「聴く」ということ。 「聴く」(Listen)という行為。それは相手の心、立場を想像し、寄り添うことである。

記事のこの言葉に、「この映画を見てみたい!」と思い、実際にシアターへ行ってみました。

監督・出演者は全員聾者。
クラウドファンディングで作られた
『聾者が奏でる「音楽」に秘められた可能性』

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映画『LISTEN リッスン』公式サイト スクリーンショット

映画『LISTEN リッスン』は、監督も出演者もみんな聾者です。

聾者(ろうしゃ)とは、医学的に耳が聞こえない人たちのことを言います。 でも、それは障害なのでしょうか?

実はこの映画、製作費の一部と上映費・広報費をクラウドファンディングで集めています。そのプロジェクトページから、印象的だった文章をいくつか抜粋・引用します。

聾者とは医学的に耳が聞こえない人を指しますが、実際には、日常の会話の手段として主に手話を使っている、「聾」というアイデンティティーを強く持っている人達のことを言います。
私たちは、聾者は音が聞こえないからこそ、聴者とは違ったアプローチで「音楽」を表現することができると考えています。例えば、聾者は「音」そのものではなく、時間の経過に伴う「流れ」に音楽性を見出し、視覚的に「音楽」を編み出していくことができます。


環境音も効果音もなし。言語は「手話」

現在いくつかのシアターで公開中ですが、私は渋谷のアップリンクへ観に行きました。少し外れたところにある小さなシアター。今回初めて行きましたが、社会派映画や物静かな映画など、面白い上映が揃っている映画館です。

チケットを買い、劇場前で最初にもらったのは、なんと「耳栓」。黄色い袋をあけると、スポンジ性の耳栓が入っています。

さらに、耳栓の効果的なつけ方の説明ももらいました。

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ただ映画に音がないだけではなく、耳栓までして「音のない世界」を体感しようという徹底ぶり。もちろん、耳栓をしても全ての音が遮断されるわけではありませんが、正しくつければかなり聞こえる音が減っていきます。ここから58分は、普段ではない「静寂」の時間です。

モダンバレエを見ているよう。より豊かでもっと自由

実際に聾者へ「音楽とは」とインタビューしている様子と、聾者が音楽を"奏でて"いる様子で映画は進みます。

手話といえば、「手がささやく」という表現が私はとても好きです。 でも、この映画を見ていると、手だけではなく表情や体全体で表現しているのが感じ取れました。本当に、音楽の表現だけでなくインタビューの様子も表情豊かで、むしろ言葉に頼ってしまっている普段の自分の方が感性が鈍っているのではないだろうかと感じました。

よく考えると、音楽は最初からそこに存在しているものではありません。作曲している誰かが、自分の中から溢れるものを音に紡ぎだしたり、世界からそのインスピレーションを受けたり。そういったエネルギーそのものが「音楽」なのかもしれません。

「無音」の世界は存在しない。 音を遮断して聞こえてきたもの

映画を見ていてもう一つ気が付いたことがあります。それは、無音の世界に入り耳栓までして外からの音を遮断しても、私たちには聞こえてくる「音」があるということ。

自分の鼓動や血流、お腹や呼吸の音です。

耳を澄ますと、私たちの体は常に音を奏でています。それは普段は気が付かないとてもとても小さな音ですが、確かに聞こえてきます。 「音」として聞こえているのか、動きや振動を感じ取っているのか。それは分かりません。むしろ、その融合でしょう。とても体が一体化している気がしました。

普段の私たちは、その自分の内なる音にも気が付かないくらい様々な音が転がっている空間で生活しているのですね。映画が終わり耳栓を外すと、空調の音の大きさに驚きました。

渋谷アップリンクで公開中。関西でも公開予定

映画『LISTEN リッスン』は渋谷アップリンクで公開中。 6/25(土)からは八王子のニュー八王子シネマでも公開予定。 そのほか、関西のいくつかの劇場でも公開を予定しているようです。

上映スケジュールはこちらから

静かにほとばしる音楽の世界を体感してみませんか?

働く人にも優しく。海老名のスタバで出会った、聴覚障害への取り組み

「the 3rd place」として人々に定着し、スタッフの心遣いに定評あるスターバックスコーヒー。

赤子を抱えたお母さんや、障害のあるお客様への対応が素晴らしいとよくwebメディアで取り上げられていますよね。

そんなスターバックス、お客様へのバリアフリーのみでなく、働く人へのバリアフリーにも取り組んでいることは、ご存知ですか?

これは、先日ミーティング前の時間で訪れた海老名の店舗で出会った出来事です。

image 私の前に並んでいた一人のお姉さん。 常連さんなのでしょうか、自分の番になるとレジのお姉さんに手を振りニコッと笑いました。

そこから始まった2人のやりとりは、なんだかいつもと違いました。あまり話さず、手話やボディランゲージで注文をしている様子。聞こえてくるのは、時々店員さんが親指と人差し指で作った輪を見せながら「OK」と言う声。

常連のお客さんが、聴覚障害なのかな? そう思いながらその様子を見ていました。

そして、今度は私が注文する番へ。

レジカウンターへ進むと、お姉さんはこちらまでホッとする笑顔を見せながら「いらっしゃいませ」と声をかけてくれました。

私は、その声に少しだけ違和感を覚えました。 何も変わったことはない、しっかりと丁寧に挨拶をしてくれているのですが、すこしくぐもっているように聞こえたのです。

すると、お姉さんがスッと見慣れぬボードを差し出しました。

「私は耳が聞こえません。指差し注文にご協力ください」

見ると、優しい笑顔のお姉さんの耳にはピンクの補聴器が。聞こえないのは、お客さんではなく店員さんだったのです。

でも、注文に困ることはありませんでした。 少し表示が小さくて指差すのに「分かるかな?」という所はありましたが、注文に必要な情報は全てメニュー表の上。 お姉さんもとてもテキパキとしていて、むしろスムーズなぐらいです。

さらに、伝わっているかどうか、互いに目を見て確認するので「コミュニケーションを取っている」という実感が得られました。 顔を上げるたびにお姉さんが自然な笑顔なので、こちらも自然と笑顔に。

他の定員さんとのコミュニケーションも、慣れているのでしょう、とてもスムーズで、何1つ滞ることなく注文・受け取りができました。

移動と詰まったスケジュールで少し神経の逆立っていた私でしたが、このやり取りだけでなんだか元気になりリラックス。 協力どころか、お姉さんに私の方がパワーをもらいました。 まさに、「the 3rd place」の効果です。

利用する側も、カッカしないでほんの少しだけ優しくなる。 そうすれば、みんなに優しくなって、それは自分の幸せにも返ってくるのだな、と感じました。

行き先はくじで。京の粋な案内所

八坂神社に清水寺。 「京都と言えばまずはここ!」とでもいうべき町、祇園四条 河原町

先日出張でそんな祇園を訪れました。

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平日の日中にもかかわらず、観光客や修学旅行生でにぎわう街。 中には、着物で街を歩く人々も見かけました。

そんな四条の地下鉄の駅には観光案内所があります。 お姉さんが日本語と英語の対応で丁寧に祇園の町について案内してくれる案内所のカウンターで面白いものを見つけました。

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「京(今日)の行き先を くじで決めてみませんか?」

小さなきれいに磨かれた貝殻。裏には名所が書かれています。 赤い敷物の上に貝殻が並ぶ様は、平安時代に流行ったという貝合わせを連想させます。

「京」と「今日」もかけてあり、何とも粋。

2度目3度目の祇園の町、次回はちょっと遊び心で行き先をくじで決めてみるのも、いいかもしれませんね。

街にツバメがやってきた

初夏になるとどこからともなくやってきて、軒先に巣を作り、キュンキュンと空を自由に飛びながら子育てをするツバメ。

昔からみんなに親しまれているそんなツバメが、今年もやってきました。

小さいころから、社宅や近くの駅・スーパーでツバメの巣はよく見かけ慣れ親しんできましたが、いつも巣は下から見上げていました。 まだ小学生で背の低かった私は、そこから飛び立つ親鳥の姿は見ても中の子どもたちの様子を見たことはありませんでした。

それからしばらくは、生活の大半が学校の教室やグラウンド。 大学時代も忙しく移動していて、あまりツバメの巣を見た覚えがありません。

そして今年、久しぶりにツバメの巣を高速道路のサービスエリアで見つけました。

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昔は巣の端っこしか見ることができなかった私も、今は身長160。 まだ毛がふわっふわの雛鳥たちが、身を乗り出している様子を初めて見ることができました。

小さな口を大きく開いて、親鳥が帰ってくるのを待っている雛鳥たち。 親鳥が帰ってきたら、それまではただの準備体操だったかのような勢いでさらに口を開け、背伸びをし、ピーピーとアピールしだします。

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親鳥は取ってきたばかりのエサを雛の口へ。 まだ跳ね上がるそのミミズを一生懸命に一息に飲み込みます。

この瞬間を目の当たりにしたのはそれこそ初めてでした。 一生懸命に生きよう食そうとする雛鳥。 子育てをする親鳥。 自然の営みを、感じました。

親鳥が捕ってこれるエサは1度に1つ。 エサをもらった雛は必死に飲み込み、今回もらえなかった雛は「まだお腹が空いてるよ」と大きく口を開きます。

親鳥は、お腹を空かせた雛のために休む間もなくすぐに飛び立っていきました。

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ツバメが巣をつくりやすいような柱や軒先。 雛鳥にあげるエサを捕ってくる畑。

アスファルトやガラス張りのビルが増えた東京では年々減っているような気がします。

夏の始めにツバメが見れる街。 みんなで親鳥の子育てを見守る街。 まだまだ、そんな日本であってほしいなぁ。